お客さんに美味しい料理を振る舞う、料理人や調理師の仕事。直接人に喜んでもらえる素晴らしい仕事ですが、料理を提供するまでにどれだけ努力していることか・・・。
そうとうハードな労働環境です。料理の食材の仕入れからお店の掃除まで全てにおいて担当しなければいけません。料理人の多くは早朝から深夜まで激務な労働環境で働いている人ばかりです。
一般企業で言ってみればブラック企業そのものな職場環境。あまりの厳しさに辞めたくなる人が出てきても当然とも言えるんです。
しかも調理学校などの専門学校を出てから、いきなりお客様に料理を出せる立場になれるわけじゃないですよね。最初は下積みのために、料理に関係ない仕事ばかりやらされることになります。料理人になった人は、その道で食べていくしかないと考えてしまうので他の選択肢を選ぶことが出来ない人が多いですが、それは間違っていますよ。
私は以前IT業界に勤めていた経験があるのですが、職場で知り合った人に2人角煮料理人だった人がいました。意外と別業種に転職した人も多いんです。
料理人でも20代であれば未経験の業界でも転職することができるんです。
今回は料理人や調理師の仕事を辞めたい人が転職を成功させる方法について詳しく見ていきたいと思います。
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料理人や調理師から異業種に転職するときの転職理由とは?
転職活動する上で、必ず転職理由は確認されます。
一般企業に応募する場合、普通の会社員は料理人の人が働いている職場の環境についてはほとんど何も知らない人が多いはずです。その仕事の厳しさについてしっかりと説明できるように再確認しておきましょう。
例えば休日の少なさ。
一般企業であれば基本的には週休二日制です。しかし飲食業界の場合であれば週休2日の休みが取れない職場も多いかもしれません。本当なら休みなのに半分だけ仕事を手伝うなんてこともよくある話です。休みの日に出勤している時点でブラック企業と同じですよね。
その他にも満足できない給料の低さ。
料理人や調理師の場合は独立してからでないと生活していく上で満足できる給料をもらうことはできません。独立直後もお店が成功するかどうかわからないので、生活に余裕ができるまでかなり時間がかかるの仕事。一発当たれば大きいですが、それほど簡単じゃない業界ですよね。
こんな風に一般的な企業の水準と比べて明らかにおかしい状況がまかり通っている業界について、自分の中でしっかりと整理して説明できるようにしておきましょう。
逆に考えればそんな状況で働けていたということは、普通の会社に入ると仕事をしても辛くないということです。
ゆとり世代の人材であれば、一般企業の仕事でさえ厳しく感じて仕事を辞める人もいるところに体力も根性もある人間が応募してくれば、内定の可能性は高いです。自分が持っている強みを活かせるようにしっかりと説明できるようにしておきましょう。
なぜ料理人の仕事を選んだのか?
料理が下手な時期は料理していることは楽しいでしょう。こんな楽しくて人に喜んでもらえることを仕事にできるなんて、自分はなんて幸せなんだと考えていたかもしれません。
しかし基本的に毎日同じ仕事をしていると必ず飽きが来ます。
明日も同じことをするのか・・・しかも朝から晩まで働きづめで休む暇もない状況。そんな中で仕事に飽きてしまうと、好きだった料理が嫌いになる人もいるんです。どんな仕事でも何か新しいことがないとつまらなくなるもの。仕事を始めるまでわからなかったけれど、この先何十年と同じことを繰り返して行くことを考えるだけで気持ちが沈んでしまう。
仕事に関する悩みで鬱になってしまう人が多いのも、料理人として働いている人なんです。
若いうちにそのことに気づけたのであれば、まだ別の選択肢を選ぶチャンスは残されています。これまで料理人や調理師として働いてきた仕事の経験は無駄にはなりません。自分の中の大切な経験として、必ず他の仕事でも活かせます。
一番やって欲しくないのは、無理をしながら楽しく仕事できずにその仕事を続けてしまうことです。自分の人生を無駄にしないためにも、自分にはどんな可能性があるのかが知るべきなんです。
未経験でも転職できる業界があることを知ろう
料理人に必要な知識や能力は、基本的には他の仕事に何も関係ないものです。
ただし、仕事をこなすためにどんな仕事でも共通しているものはあります。それはゴールに向かって何をすべきか考えるということ。
料理のメニューがあったとして、それを作るために必要な素材を選び、どんな順番で調理して、最高の状態でお客様に提供するには、何からとりかかればよいのか?複数の料理を作らなければいけない時に、どのタイミングで取りかかれば良いのか?
これって別の仕事にも置き換えることができることなんですよね。
仕事もプロジェクトの終わりがあって、スケジュールがあります。今自分が何をすべきか考えて行動を選択する必要がある。手順を間違えると仕事のスピードが遅くなるどころか、間違ったものを完成させてしまう。
これが仕事ができない人間の一例です。こんな風に仕事をこなす上で考える能力はどんな仕事でも共通しています。仕事を全く経験していない未経験の人とは違って、料理人の仕事をしていたのであればしっかりとした職務経歴を持つ人材ということです。
全く別の業界でなくても、料理に関係した業界を選ぶこともできます。食品メーカーに携わることで、料理人に提供する食材を製造する立場にまわることもできます。クックパッドのように、料理のレシピを提供するウェブサイトを制作する職場にも転職することができるかもしれません。
自分には何もないと考えているかもしれませんが、どんな立場だったとしても何かしら経験をしているはずです。自分の能力を信じて、自信を持って仕事に取り組めば、別の業界でもすぐに仕事を覚えて役に立つことができるでしょう。