昔は誰もが憧れた管理職の仕事。
高給取りのイメージそのままで、給与アップや社会的地位の獲得、社内での評価も高く、人の上に立って仕事をすることができる職業です。サラリーマンの到達点として、誰もが目指すべき管理職の仕事の存在がありました。
しかし時代は変わります。素晴らしい仕事も社会的な経済が悪化すれば、その影響を受けざるを得ないんです。
業績が悪化した責任をすべて負わされる立場で働く辛さ。明らかに成功できないプロジェクトを無理やり進めなければいけない。上にいる顧客と下で働く部下たちから二重に責められる状況は逃げ場がありません。
うまくいかなければ残業することは当たり前。長時間労働をしているにもかかわらず残業代が出ない。こんな風に魅力的に映るものが薄れてしまって、誰もがなりたくない仕事になってしまっているんです。
それでも年功序列のような会社や、他に該当する人材がいなければ管理職の立場で働かされる可能性もあります。まさに今そういった状況で管理職として働いていて、辛い状況にいる人は仕事を辞めたいと考えているかもしれませんね。
今回は、管理職の仕事を辞めようか悩んでいる人のために転職についてのアドバイスをお伝えしていきます。
Contents
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管理職の仕事を辞めたくなる原因
責任を押し付けられる不満
管理職ということで、人の上に立つ立場であるために、理不尽な責任を忘れることも多々あります。最初は役職を与えられて喜んでいたけど、実は面倒なことを押し付けられたことに、後で気づいた・・・。
こういう形での管理職の立場は、素直に喜べるものではないですよね。会社という組織を考える以上、面倒事は避けられませんが、自分が納得できないような責任問題を解決させられていると、次第にやる気もなくなっていきます。
自分の能力に対する不安
管理職の立場で仕事をしているものの、しっかりとスキルを発揮できず、人を動かすことができない。自分の管理能力のなさを深く実感してしまった・・・。
人には向き不向きがあります。コツコツと作業をする方が向いている人は、人をまとめる立場には向いていないでしょう。長年会社に勤めていると、自然と管理職の立場に昇進することもあります。
しかし、自信を持って管理職の仕事に携われないと、仕事のできなさに自信を失ってしまい、やめたい気持ちが湧いてくるのです。
体力や精神的な問題
管理職の立場につく年代は、早くても30代中盤あたりでしょう。30代~40代になれば、20代の頃とは違い、体力的にも少し不安が残ります。
そして一番問題なのが、精神的なプレッシャーです。人をまとめる立場ということで、責任の重さもあって精神的な負荷は大きく、それに耐えられなくなってしまう人もいます。
自分では我慢強いと思っていても、体が耐えきれず体調を崩してしまうこともよくある話です。仕事に支障をきたすレベルの問題であれば、管理職の役職から引き下がることも視野に入れるべきでしょう。
私が以前勤めていた会社での管理職の体験談
以前私が勤めていた会社で起こったことなのですが、会社としては小さい規模だったにもかかわらず誰もが知っているような有名企業とのプロジェクトに携われるチャンスがありました。
報酬額としてもものすごく大きなもので、会社そしてそのプロジェクトを成功させることができれば業績アップに大きく貢献することが予想されました。その会社の社長は根拠のない自信を持っていて、うちの社員達ならやれると無理矢理引き受けました。有名企業と仕事をすることで会社としても箔がつくし、報酬額としても魅力的だったことは間違いありません。
しかし正直言ってまだまだその会社で働く人材レベルは高いものではなかったんです。
自分たちに無理な仕事を引き受けると、辛い状況になるのは下で働く人間です。上にいる人間は自分のミスを認めたがらないので、人にいる人間を責めることになります。最終的にプロジェクトが頓挫することになり、私としてもそのような判断をする会社を去る決断をしました。
自分ではどうにもならない様な状況に追い込まれる可能性もあるのが、管理職の仕事というわけです。
管理職の仕事からの転職先の選択肢とは?
管理職の仕事から転職する場合の選択肢としては、年齢による影響が大きいです。
20代という若さで管理職の立場に立ったのであれば、もう一度平社員としてやり直すこともできます。未経験で新しい業界に飛び込むことも出来るでしょう。
しかし30代、40代であれば新しい業界で1からスタートするのは少し厳しい。業界自体を変えることは悪くないのですが、これまでの経歴を活かした仕事をしたいところです。年収について気にするのであればなおさらのことです。
管理職の仕事自体が嫌いと言うわけではなく、任せられる責任の重さが問題だったのであれば、会社の規模を下げる方法もあります。
小さな会社の管理職になれば、年収をそこまで下げることなくこれまでの経験を活かした管理職としての仕事を継続することができるでしょう。管理職以外にも現場のマネージャーや取締役などの上位職の立場に雇わることもあります。中小企業の社長や部長クラスの人と人脈があれば、直接掛け合って転職の話を進めるケースも多いです。
これまでの経験を活かせるような仕事がないか、可能性を探ってみることも何かを変えるきっかけになるかもしれません。